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曇りのない目で

 世の中には悪いとわかっていて、それがやめられないことがある。そしてそれを指摘すると、たいていは邪魔者扱いされる。干されるという言葉を使うときもある。「そんなことわかっている。ただ立場上言わないだけだ」などと思っている人がいたらそれは間違い。「言えない」のは「わかっていない」のと同じだ。

 長年の「世間はこうしたもの」という思考が少年のときに育んだ純粋で強い考え方や勇気ある行動をなくしてしまう。ついには、自分は世間を知っているつもりで、実はほんとうの感動を知らない人間になってしまう。ぼくには信念がただ一つ信念がある。人は向上していくのが自然な姿。少年時代に持っていた純粋な心の動きをなくしたことは、お金で代えられない人生の損失ではなかろうか。

 どんなときでも夢と希望がある人。しかし決して楽天家ではなく、むしろ将来を憂いながらも自らの手で未来を切り開いていこうとする人。どんなに苦しくても笑顔で吹き飛ばしていける人。そんな人たちをぼくは心から尊敬する。

 インターネットの功罪といわれる。でもぼくは誰でもが情報を共有することによって出現する「ホンモノだけが残る」社会の出現に夢を馳せてみたい。既得権や「それはある程度仕方がない」で通っていた常識という非常識や偽物のメッキが禿げていく。社会の良識が審判を下し、社会の良識が志しのある人や企業を応援する。そんな世の中になればいい。きっとそうなると信じている。それが今のぼくの原動力となっている。