焼き飯(炒飯)は卵に限る
時間がないときに料理をつくるとしたら、焼き飯は有力候補。材料を用意して食べ始めるまで5分。食べてフライパンと皿を洗い、コーヒーを立てても10分少々。

きょうは、土曜日。ブランチ気味の軽い朝食だったので昼食は15時にずれた。冷蔵庫を開けて卵を確認。ご飯は炊飯器から取り出していたので電子レンジで再加熱。どうせ炒めるからと冷めたご飯では炒飯はうまくできない。

具は何にしよう。ほかに副食がないから、しいたけとちりめんじゃこにしよう。徳島は日本一のしいたけ生産量を誇る。そして地元小松島は和田島で採れたちりめんを添えて炒めよう。

バター(なければマーガリン)を置き、溶け出すと、小さく切ったしいたけを炒める。ちりめんは少し香ばしい程度でいいからすぐには入れない。しいたけが炒まったところでいいよ卵を入れる。

炒飯は手軽にできる料理だけど、実は入念な準備(下ごしらえ)が要る。卵は事前に溶いておく。お玉でつぶしている人もいるが、予め溶いておくほうがうまくいく。調味料は塩(ミネラルの入った自然塩)だけ。これも小皿に適量を載せておく。そしてご飯を器に適量盛っておく。ときが来たらフライパンに投入するためだ。手元には日本酒。

さあ、いよいよ卵を投入する。間髪を入れずにご飯をぶちまける。火力は強火。卵は生のうちにご飯を入れる。米粒が卵色になじんでくると、次に塩、それから鍋肌から酒を少量滑り込ませる。何度かフライパンをあおって米粒から水蒸気を飛ばして火を止める。


さて、お味は?
普段の卵炒飯には具は入れないけれど、きょうは特別版。しいたけとちりめんは香ばしい。でも、やっぱり卵だけのほうがうまい。その場合は、卵2個(1人前)使いたい。

米粒の香ばしさ、さくっとした感触は、卵だけでコーティングしたほうがうまく行くような気がする。卵を使った料理は秒単位。特に火力の強い炒飯は流れるような作業ができるよう事前準備する。

さあ、炒飯ができた、としよう。

そうして米粒を包み込む卵の濃厚な味わい、バターのかすかなしょっぱさ、ときおり感じるミネラル豊富な粗塩との合体を楽しむのだ。
(9月6日)