レコードバンバン オノコロ島から吹いた風〜えま&慧奏コンサート

YURAI WORKS

読売新聞の紹介記事

えまさんが描いてくれたポストカード

YURAI WORKSのパンフレット
  徳島は初めてのえま&慧奏のお二人です。2001年6月、上勝町でその音楽に触れる機会がありました。今回上勝にお招きしたのは役場職員の東ひとみさん。環境問題に命をかけている(ほんとにそうなんですよ)女性です。

 「さわやか美人の会」(中内悦子代表)主催のコンサートは、月ケ谷温泉敷地内の福原交流センターで開かれました。絨毯の上にイスはなく、そのまま寝っ転がってほしいという主催者のメッセージ。実際に曲が始まると寝っ転がって聴いている人がいました。流木でこしらえたこじんまりとした舞台は聴く人たちと同じ高さ。だから聞くというより浸るという感じ。

 えまさんによる二胡の左手の凛としたたたずまい、淡々とつま弾かれる左手の運指、声の持つ可能性を信じてノンビブラートで空間に放たれる声。それが無表情なだけにいっそう生身の女性を感じるのです。根っこのある人が舞台の上で見せるハレの場。それゆえにえもいわれぬあでやかさ。自然体ではあっても舞台姿は美しいほどいい。

 一方、慧奏さん。リズムと伴奏と主旋律を掛け持ちしながら情熱的に絡んでいく。独特の発声法をさらに助長する不思議な楽器。対照的な二人が離れたり溶け合ったりしながらゆったりと時が流れる。うねりに官能するようなかけあい。

 曲の切れ目がわかりにくいため、えまさんが慧奏さんを見て微笑み、それで観客は曲が終わったことを知る---あのなんともいえない間合い。価値観を共有する男女だけが持つ至福の瞬間。参加者はそれぞれの人生で学習した異なる感興を混ぜあわせて共有したかもしれないのです。

 民族音楽を使うのは地球はひとつのメッセージと言った。癒し系といえば誰にでもわかりやすい。けれども、荘厳そうに響くが退屈なシンセサイザーによるヒーリング音楽とは違い、あくまで生身のヒトが間合いを感じながら演奏している。

 演奏会から数日後、郵便ポストに手作りのポストカードが届けられました。えまさんの手描きです。最初は額縁に入れていましたが、無造作に置いて手に触れるほうが楽しいことに気付いて裸のまま机の上に置いています。

 会場でアメツチのウタを買いました。1日に何度かディスクマンに載せるけど、BGMにはせず、聴きたい気持ちが高ぶったときに一気に耳を開放して浸っています。風の楽団も聴いてみたいなと思いました。

 ただし一般の流通経路(CD店)には置いていないので、入手希望の方は、YURAI WORKSのWebサイトをご覧ください。えま&慧奏のディスコグラフィーや入手法、ダウンロードによる視聴もできます。淡路島でお二人が主宰している事務所です。

 阿波の国へ向かうから阿波路島。イザナギ、イザナミを生んだ神話の島、オノコロ島。そこから運ばれてくる音楽を楽しみに、えま&慧奏のお二人のご活躍を心からお祈りいたします。

追記
 友人が最新盤の「ははうた」を買っていたので聞かせてもらいました。さりげないのに深い沈黙が訪れます。メジャーになるのがお二人の目的ではないけれど、この音楽、みなさんに伝えたいですね。


さらに追記
 えま&慧奏のCDが当店でも入手できます。徳島の方はぜひ店頭でお求めください。