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南太平洋のポリネシアでは「アイタ・ペアペア」が合い言葉。その言葉の魔法とは?
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窓から見えた虹
朝が近づいてきた。ふたりとも興奮気味であまり寝つかれなかった。俯瞰を楽しむために高度を徐々に上げることにした。朝食はトマト1個とパン1個。こんな簡素な食事であっても、地球の朝を満喫している。高度が上がるにつれて視界が開けてきた。雲間から無人島が点在しているのが見える。ヤシの木が生えている島、生えていない島、満ち潮で沈む島。こうなると、ヤシの木の数で島の価値が決まる。
雲の影が海洋に落ち、光の反射が幾重にも弧を描いて海の青と好対照をなしている。雲と海がつくりだした箱庭のような風景を撮ろうとカメラを構えていた優里が気づいた。
「虹が出てる!」
「えっ、どこ?」
優里は、虹が見えるという方向を指さすために、カメラから目を離した。
「変ね。ファインダーで見ると虹が見えるのに、肉眼では見えなくなってしまうわ」
ミノルタXD、85ミリf8、絞り優先モード。パサッ、パサッ。静かなシャッター音が響いた。
レンズには偏光フィルターが付いていた。色彩の持つ本来の色をフィルム上に再現するために、色に影響を与えることなく水蒸気のカブリや光の反射を取り去るもので、順光の風景写真に用いられることが多い。でも、どうして虹が見えたのだろう。
それは、窓越しに斜めに入射した光線に、ガラスがプリズムの作用を果たし、偏光フィルターにより分光が明確になって虹が見えたと考えられる。自然界の光がガラスという人工物を通過すると現れる虹──素敵な現象ではないだろうか。四国三郎は赤道を越えようとしていた。
「わあ、これが南半球なのね!」
身を乗り出した優里には、地球の下半分の水平線が見えたにちがいない。
(小説「空と海」から)
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Photo & Text by Yoshi |
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ポリネシアクイズに答えてみて!
選択肢のなかから正解と思う文字を選んで並べ替えると答えです。ただし正解がひとつもない場合と正解が複数ある場合がありますのでご注意を。ヒントは本文または「空と海」にあるかもしれません。問題は全7問です。なお、ここでのポリネシアはタヒチやクック諸島、西サモアを指しています。
5. 優里が空から見えた虹の正体として考えられる現象はいかに?
(な) それは誰にでも見えず、それを求める人の心眼が見えるものと説明されてきたが、実際は光学現象として説明できる。
(に) ガラスを斜めに通過する光線を偏向フィルターが捉えたため。
(ぬ) 偏西風が強いこの海域の上空では、ジェット気流との摩擦によって起こる一種のプラズマ現象と考えられる。
(ね) 飛行機会社のサービスとして窓を帯電させて一定の時間に見せる仕掛けとなっている(UTAのみ)。
(の) ポリネシアのような陸地が少ない海域では、上昇気流が起こりやすく空気層の温度の違いが見せる蜃気楼現象と考えられる。
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