あとひとつきで桜

二月下旬のある日曜日、また春の兆しを見に行きたくなった。
那賀川下流のいつもの河原 このデジカメ日記の原点があるような気がして。

昨年と変わらぬ風景に安心。母の実家が近くにあったことで幼い頃からなじんだ光景だけれども、川は数十年で変わった。少しずつ少しずつ景観は失われているのだけれども、毎年注意してみないとどこが変わったのか気付かない。でもどこが違うのかわからないけど、変わったなと思わされる。

古毛(こもう)の堰から流れる水、その脇には地蔵が安置されている。以前はテトラポットはなかったが、いつのまにかコンクリートになっている。これとていつからそうなったのか気付かない。

ネコヤナギが川面を背景に浮かび上がっていた。


河原が広い。南岸の山は遠くに、北岸(ぼくがいる側)の山は間近に見える。でも、土手からの眺めは雄大だ。

土手を降りて集落を散策する。実は、一度も歩いたことがない。子どものことだから、親戚のある岩脇という集落から少し離れた集落までは足を伸ばしたことがないのだ。また、農村集落の常で、道は曲がりくねっており、ときには民家を横切るように見えることさえあって、どこに通じているのかをたどる楽しみがある。

太陽は西に傾き、少しずつ風が冷たく感じられる。斜めの陽に照らされて四つ辻に雑貨屋があった。

桜が咲くまであとひとつき。春を待つ心は遡る。

那賀川の春を待つ兄妹

(2004年2月28日)